仮設のロープウェイの様なシステムを現場に構築し、山中で伐採した樹木を土場(集積場)まで安全に搬送できる技術です。伐採・集材が完了したらシステムを解体し、また別の現場に移動して設置、様々な伐採環境に対応できる集材方法です。


車両で入って行けない様な急峻な現場においても集材が可能です。各現場の地形に合わせてシステムを構築できるので、理想的な伐採環境ばかりではない我が国の山林において活躍の場が多くあります。

構築した架線システムは繰り返しの流れ作業で集材が出来るので非常に効率的です。架線の耐荷重量は1.4㌧、比較的大きな木材も難なく集材可能。また架線の総延長は1,000m超も可能で、奥まった伐採現場からも集材できます。

車両用の道を作る必要が無い事から山を痛める事がありません。林床が荒れませんので伐採後の山で再び植林する事も難しくありません。永続的な林業を可能にする自然に優しい技術です。



架線を使用せず、車両で伐採現場に乗り付けて集材する方法は「車両集材」と呼ばれております。


集材機を操作し搬器(材木を吊るして運ぶ滑車)を土場から伐採現場(山の上の方)に向かわせます。


伐採現場で伐倒され丸太状にした材木を、搬器から伸びるワイヤーに結んでリフトアップ。下の土場まで搬送します。

集材機の操作は伐採現場からの無線による指示を受けて土場のオペレーターが行っています。


土場(集積場)に到着したら、丸太を降ろして搬器は再び伐採場に向かいます。

❶〜❸の作業を繰り返し行います。




設置された架線を利用して丸太を集材するのはもとより、架線を現場に設置するには搬送経路の見極めや支柱となる樹木の選定など非常に高度な技術と経験を要します。現在この架線設置の技術者(林業架線技士)が減少傾向にあり、岩佐木材では架線技術を有する人材の育成にチカラを入れております。